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「新築住宅を建てるならどっち?」注文住宅と建売住宅の違いと選び方のポイント

新築住宅を建てるならどっち?ー注文住宅と建売住宅の違いを解説し、自分に合った選び方のポイントを紹介


「注文住宅と建売住宅、どちらがよいか、迷っていませんか?」

この記事では、注文住宅と建売住宅の違いや特徴、口コミについて詳しく解説します。また、多くのマイホームを持たれた方々から相談を受けてきた不動産鑑定士が選び方のポイントを紹介します。

マイホームの購入を検討している方は必見です!

大手ハウスメーカーの住宅に住みたい!

人生の大半を自宅で過ごすことを考えれば、居心地のよい快適な空間を手に入れたいと願うのは自然なことです。

ですから多くの人が、理想的な空間を求めてマイホームを購入したいと考えます。

マイホームと一口に言っても、一戸建てかマンションか、新築か中古か、あるいは購入か賃貸かというように選択肢はたくさんあります。

今回は、一戸建てに憧れる人の選択肢を考えてみましょう。

まず、「新築の一戸建て」を建てようと決心したとします。

このとき、「注文住宅を建てる」「建売住宅を買う」という2つの選択肢があります。

前者の場合は(大手)ハウスメーカーが提供するモデルハウスの見学に行く方が多いことでしょう。

当サイトでは、基本的に(絶対ではない)マンションの購入はおすすめしていません。

将来の財産価値の観点から、不動産購入をしたいのであれば、基本的には一戸建て住宅がベストな選択であると考えますが、どうしてもマンションに住みたい方には賃貸物件を紹介しています。

詳細は、こちらの関連記事をお読みください。

https://www.img-learning.com/konnnamansyonhakauna/

上記に、当サイトの【マイホーム購入の基本ポリシー】を掲載しています。

これは、私が不動産鑑定士として過去50年にわたり、マイホームの購入を希望する多くの相談者たちにも一貫して言い続けてきたことです。

私のアドバイスに納得して一戸建てを選択した方々は、次のステップで、「建売住宅」や「注文住宅用の宅地」を提供するハウスメーカーについて調査します。

そして次に、「注文住宅」と「建売住宅」を比較検討することになります。

マイホームの購入を希望する方々に共通する課題は、ライフプランと資金的な制約です。

ライフプランと資金的な制約を検討する

◆一つ目は、ご自身やご家族の生活スタイルに合わせた地域の選定です。通勤や通学の利便性、ご両親の介護、就学や育児の環境など、現在だけでなく、10年後、20年後のシナリオも想定し、家族の生活様式や価値観に照らして、今後のライフプランを熟慮してから住居地域してください。

◆一戸建て、マンションに限らず、住居の購入は生涯に一度あるかないかの大きな買い物です。生涯賃金、家計の収支等々、また病気や介護等々の想定外の出費もあり得ることを熟慮してマイホーム購入のための予算を組み、無理することのないように資金計画を立てましょう。

ここからは、ライフプランや資金的な制約条件を熟慮した結果、(大手)ハウスメーカーに一戸建てを注文するという前提で話を進めます。

注文住宅と建売住宅の違いとは?

主な違い一覧表

購入を検討する際は、ライフスタイルや予算、希望する建物の外観、内装、保証やアフターサービスなど、さまざまな要素を考慮して比較し、自分に合った住まいを選びましょう。

 注文住宅建売住宅
形態自分好みに合わせた「注文」をして建築不動産会社などで仕入れた土地に住宅が建設され、土地と住宅をセットで購入
価格割高割安(物件やエリアによって異なる)
設計ハウスメーカー、工務店、設計事務所企画、設計済みの物件を選択する
完成までの時間長い(平均でも1年以上)購入後即入居が可能
土地の選択自由に選べる不動産会社が所有する土地に限られる
間取り自由度が高い変更不可
設備、デザイン自由度が高いある程度変更可能
デザイン自由度が高いある程度変更可能
中古市場の評価好みによって評価が分かれる
決まったプランによって評価が分かれる
ローンつなぎ融資で対応販売価格を基準
アフターサービス2000年4月施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、住宅会社は新築住宅を引き渡してから10年間は瑕疵担保責任が義務付けられた

注文住宅の特徴

注文住宅は、土地探しから家の設計、建築までの全工程をハウスメーカーや工務店などに依頼して建てる住宅です。

注文住宅は、土地の大きさや予算によりますが、工法、間取り、外装、内装などの建築工程において、自分好みの要望を色濃く反映することが可能なため、「自分が建てた家」という実感と愛着がより深くなると思います。

所有する土地に建てるのであれば、建物の検討から始めればよいわけですが、土地探しから始める場合は、建築条件付き土地(建築施行会社が決まっている土地)を購入する方法もあります。これは、施工会社が決まっているという制限付きですが、その制限内であれば自由に設計することが可能です。

自身のライフスタイルや趣味などの優先度が高く、それに適した家を建てたい方や、デザイン性を重視している方などには注文住宅が適していると言えるでしょう。

注文住宅のメリット

・工法、間取り、外装、内装など、全てにおいて自分で自由に選べる自由度の高さ。予算の範囲内でカスタマイズできるので予算管理もしやすい。

・ライフスタイル、家族構成や年齢、ペットなど自身の生活や将来設計、キッチンの使い勝手に合わせて自由に住まいをデザインできる。

・構造面でも、木造か鉄骨か、エコ仕様や床暖房など、間取りの自由度や断熱性などを自由に取捨選択し、それぞれの工法の特徴によってメーカーを選べる。

・建売住宅のように似た家が建ち並ぶことなく、独自性の高い家を建てることができる。

フルオーダーであれば、外装や内装のデザインなどもこだわった家造りが可能。

・予算次第で、地下室、インナーガレージ、ホームエレベーター、トレーニングルームなど、自身の好みに応じた家造りも可能。

・自分の手で造ったという満足感、達成感が高くなる。

・家族構成によっては、2世帯、3世帯住宅などさまざまなスタイルの家造りが可能。

・テレワーク環境に適したオフィス併用住宅など、付加価値の高い家造りが可能で、建売住宅と比較して資産価値が下がりにくい傾向にある。

・建物が古くなれば、メンテナンスや改築、あるいは新しい建物を建てるという循環で、愛着のある土地に住み続けることができる。

注文住宅のデメリット

・建築には時間と費用がかかるため、急いで転居したい人や予算が限られる人には向かない。

・理想の家を建てるために、建築士や工務店との打ち合わせや設計図面の作成、自治体の許可取得等に時間を要し、準備期間が長くなることがある。

・カスタマイズによる費用が予算を上回る場合もある。

・注文住宅を建てる際は、建築家や工務店との信頼関係が不可欠です。しかし、その信頼関係が崩れた場合、工期の遅延や工事ミス等が生じるリスクがある。

・不測の事態によって工事が中断された場合、建築費用が予定よりも高くなる可能性がある。

・注文住宅は、建て主の好みに合わせたデザインや仕様になっているため、他の人がその住宅を好む保証はない。そのため、再販時に売りにくくなることがある。

・築年数が経過した場合、価値が低下することがある。

・条例による規制や建築基準に適合しない場合がある。

・設計ミスや施工不良があった場合、その責任を追及することが難しいことがある。これを回避するには、建築の全工程を専門家に監視してもらうための費用捻出が必要となる。

・建築期間が長くなることから、建築中の住宅ローンの支払い期間が長くなる。

・建築家や工務店によっては、建て主の意見や要望に対して「不可」と返答することがあるため、注文住宅に対する不満やストレスがたまることがあります。

建売住宅の特徴

建売住宅は、ハウスメーカーや建築会社が自社が所有する土地に建てて販売する住宅のことです。

建築済みの住宅を購入するため、土地探しは必要なく、完成後すぐに引っ越しや入居が可能です。

間取りや設備、外装、内装などもある程度は自由に選ぶことができますが、建築の工程がある程度決まっているため、自分好みの設計や要望を反映することは限定的です。

建売住宅は量産型なので、工期が短くコストパフォーマンスに優れ、初めて住宅を購入する方や、手軽に住居を手に入れたい方に適しています。また、固定資産税や建物保険などの負担も低く、管理が容易であるため、住宅投資としても人気があります。

建売住宅のメリット

・量産型の住宅であるため、比較的価格が安く、予算に合わせて追加費用なく住宅を購入できる。

・現在、多くのハウスメーカーや工務店が住宅市場に参入しているため、価格競争が激化しており、比較的手頃な価格で住宅を購入することができる可能性が高くなっている。

・建築が完了しているため、急ぎの転居が可能で、新居での生活に早く慣れることができます。

・設計や施工は、ハウスメーカーや工務店が担うことから購入者の負担はほぼない。また、量産型のため間取りや仕様が標準化されていることから、家具の配置などのインテリアの選択に集中できて、生活に合わせたアレンジもしやすい。

・建売住宅は、最新の設備や技術が導入されているため、快適な生活を送ることができる。

・ハウスメーカーや工務店は信頼性や実績が高いため、安心感が高い。

・建売住宅が建ち並ぶ街や地域では、子育て世帯など同世代の人と交流がしやすい環境に住むことができる。

・建売物件にはさまざまな保証がついているため、不具合やトラブルに対して安心できる。

・住宅の仕様が標準化されているため、メンテナンスや修理などが比較的容易である。

・ハウスメーカーや工務店によっては、ローンや保険などの手続きを代行してくれるので、手間を省くことができる。

・建売住宅には、住宅ローン減税や固定資産税減税の制度が適用されるため、税金面での優遇措置が受けられることがある。

・建売住宅は、耐震性や省エネ性などの基準がクリアされているため、安心して住むことができる。

建売住宅のデメリット

・建売住宅は、既に完成した家を買うことになるため、仕様の変更やカスタマイズができない場合があり、内装や設備などの仕様に関してはある程度妥協する必要がある。例えば、リビングとダイニングが分かれている間取りを一体化させたい場合、引き渡し後にリフォームすることになるかもしれない。

・建売住宅のカスタマイズや仕様変更は注目住宅より割高になることがあり、費用対効果が低くなる可能性がある。

・建売住宅は、同じプランの家が複数建っていることが多いため、プライバシーや周囲の環境などについて不満が生じる可能性があるほか、自分の好みや個性を反映したい方にとっては満足度が低くなる可能性がある。

・建売住宅は、建築中に問題や欠陥が発生する可能性があるため、自己責任で修理する必要が生じることがある。また、保証期間が短い場合、修理費用が高額になる可能性がある。

・施工会社によっては、安価な建材や設備を使用することで利益を確保する。

・建売住宅は、同じプランの家が複数存在するため、価格帯が限定されるため、自分の予算や好みに合わせた家を探すことが難しい場合がある。

・建売住宅は、建設地の環境面や立地条件が希望する条件と異なることがあるかもしれない。

・建売住宅は、建設された時期によっては、断熱性や耐震性に問題があるかもしれない。特に、地震の多い地域の耐震性能が低い建物はリスクが高く、省エネ性についても古い建物ほど低い可能性がある。

・建売住宅は、広大な敷地に建設されることが多いため、住宅地周辺に商業施設や公共施設が少なく、買い物や学校、医療施設へのアクセスに不便を感じることがあるかもしれない。

注文住宅と建売住宅、それぞれに向いている人は?

注文住宅と建売住宅は、上述したように、それぞれメリットとデメリットがあり、どちらが最適かは個人の事情によって異なります。

注文住宅は、自分と家族の好みや必要に合わせてカスタマイズできるので、理想の住まいを実現したい人に適しています。

一方、建売住宅は、建築が完了しているため、急いで住まいを必要としている人や予算が限られている人に向いています。

建売住宅は、標準的な間取りや設備が用意されているため、比較的安価に購入することができますが、カスタマイズの余地は少ないという特徴があります。

最適な選択は、あなたの予算や時間的余裕、そして好みやニーズによって異なります。建築士や宅地建物取引業者に相談して、自分たちにとって最適な住宅を選びましょう。

注文住宅と建売住宅のクチコミや評判

注文住宅と建売住宅に関して特徴、メリット、デメリット、適性を見てきましたが、いずれを選択するかはあなたの考え方次第です。ですから、何を重視するかを明確にすることが大切です。

まずは自分たちの予算や時間的余裕を把握する。その上で、自分たちが重視することを列挙して優先順位をつけるのです。

あれもこれもと列挙したものを整理してみると、これは必要ないかもしれない、むしろあれは外せないなど、当初の希望と違う形が見えてくるものです。

さらにもう一つ、あなたと同じように選択をした結果、注文住宅と建売住宅に住む「先輩たち」の感想を参考にしましょう。住まいは個人の趣向が表れるので、他人の意見に惑わされてはなりませんが、「人生の先輩」と思って一度耳を傾けてから、あらためてさらによく考えるというプロセスを踏むことで、悩んでいることを解決する糸口を見つけることができるかもしれません。

そこで最後に、注文住宅と建売住宅のクチコミや評判について、SNS上の意見も含めて以下にまとめます。これらの意見も参考にしてみてください。

注文住宅のメリットに関するクチコミ

・注文住宅は自分たちのライフスタイルに合わせて家を設計できるので、理想の家が実現できて嬉しい!

・注文住宅は設備や間取りなど細かいところまでこだわれるから、快適に過ごせると思う。

・注文住宅は建てる前から自分たちがイメージする家をつくることができるので、わくわくする。

・注文住宅は自分たちが思い描く家をつくるので、長期的に住める安心感がある。

注文住宅のデメリットに関するクチコミ

・注文住宅は建築費用が高いので、予算が心配になる。

・注文住宅は建設中にトラブルがあると修理費が高くつく。

・注文住宅は家を建てる経験がないと、設計や施工の判断が難しい。

・注文住宅は設計と施工が異なる業者が行う場合があるので、コミュニケーションが取りにくくなることがある。

Twitterからの注文住宅に関するクチコミ

・注文住宅は細かい要望を伝えることができるので、理想通りの家ができるのが魅力的。

・注文住宅は建築費用が高いけど、将来的に住むことを考えるとコスパがいいと思う。

・注文住宅は建設中にトラブルがあると大変だけど、信頼できる業者を選ぶことが大切。

・注文住宅は自分たちの好みに合わせてカスタマイズできるので、自分たちの家が完成したときの喜びはひとしお!

建売住宅のメリットに関するクチコミ

・建売住宅は、すぐに引っ越せるし、価格も安く抑えられるので、手軽に家を持てるのが魅力的。

・建売住宅は、間取りや設備が決まっているので、迷わずに選ぶことができるのが良い。

・建売住宅は、分譲地内に集まっているので、コミュニティ感があって安心できる。

・建売住宅は、完成品を見てから購入できるので、失敗しないで済む。

建売住宅のデメリットに関するクチコミ

・建売住宅は、他の住宅と同じデザインの場合が多く、個性的な家に住みたい人には向かない。

・建売住宅は、広さや間取りが限られているので、自分たちの希望に合わない場合がある。

・建売住宅は、新築時には設備や内装が良くても、耐久性やメンテナンスが心配。

・建売住宅は、分譲地内に住んでいると、周りの家との距離が近いので、プライバシーが気になる。

Twitterからの建売住宅に関する口コミ

・「建売住宅は、分譲地内に住んでいると、子どもたちが近くで遊べるので、安心。」

・建売住宅は、設備や内装が充実していて、新築時は快適に過ごせる。

・建売住宅は、価格が安く、ローン返済もしやすいので、経済的にも優しい選択肢。

・建売住宅は、分譲地内には公園や商業施設がある場合が多いので、生活に便利。

  • この記事を書いた人

榎本研二

三京株式会社 代表取締役 【不動産鑑定業者登録番号 埼玉県知事(11)69号】  不動産鑑定士 榎本研二 不動産鑑定士として50年にわたって個人のマイホーム購入に絶対失敗しないためのアドバイスを提供。人生最大かつ最重要の買い物であるマイホーム購入前に、プロフェッショナルの見解を参考にしたことで、買ってはいけない物件を見送った方々はみな、現在ハッピーライフを送っています。複雑な不動産関連の税金対策も、ベテラン不動産鑑定士ならではの策を講じてみなさんの資産を守ります。

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